●江戸和本●備中国名勝図会 備中名所図会 コレクション 備中名勝考 小寺清之 菅原乗承

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備中国名勝図会[備中名所図会・備中名勝考]【判型】大本4巻2冊。縦255粍。【作者】小寺清之(棟園)編。辻鳳山(上島鳳山)画。【年代等】文化12年8月、小寺清之自序。文化12年秋、小寺清先(楢園)序。文政2年3月、菅原乗承序。文政5年3月初刊(玉松園蔵板)。明治初年後印。[大阪]松村九兵衛ほか板。【備考】分類「地誌」。大嘗会和歌を中心に備前・備中・美作の名勝126カ所を挙げて説明を加え、180首の和歌を載せた江戸後期の名所図繪。挿絵は18枚、画家の辻鳳山は讃岐の人。成立は文化12年(1815)、現存する版本は文政5年(1822)玉松園蔵版浪花種玉堂・文金堂製本、上下2巻、岡山中央図書館蔵(「岡山文庫・岡山古文書」より)。著者小寺清之は大嘗会に詠まれた歌から入田にある名勝地として新田池を比定している。大嘗会は天皇即位の儀式に新穀の初穂を供える祭儀であり、祭儀にあたり悠紀(ゆき)・主基(すき)の二国が定められ、この二国からの新穀で神饌と神酒がつくられた。このうち主基国は平安中期より丹波と備中が交代で勤めることが多かった。大嘗会には悠紀歌、主基歌が詠まれ、それぞれの名所が詠まれた。小寺清之のとりあげた歌は、長和5年(1016)11月2日、後一条天皇の大嘗会において主基国備中国、内蔵権頭善滋朝臣為政「新田池底清きにひたの池の水の面はくもりなきよのかかみなりけり」名勝考記述「新田池入田村にあり。新田をいま入田とかける。文字のたやすきにしたがへるなり」(「笠岡市史」第一巻)(かさおか遊歩HP参照)。小寺清之(1770-1843)は、江戸時代後期の国学者。明和7年4月14日生まれ。小寺清先の長男。備中笠岡の陣屋稲荷宮司。京都の吉田家で神道を,梨木祐為(なしのき-すけため)に和歌をまなぶ。文化3年備後福山藩主阿部正精にまねかれ講義。晩年福山にうつり塾をひらいた。本居宣長の説は老荘的であると非難した。天保14年11月10日死去。74歳。字は光海。通称は監物。号は楝園。著作に「備後略記」など(コトバンク)。★原装・題簽付・状態概ね良好(欄外等小虫)・挿絵一部色刷り。稀書。【参考価格(出品時の相場):日本の古本屋で、「備中名勝考」が、419,040円】。

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